TOKAIRIKEN BLOG東海理研だより
東海理研の車エビ養殖プロジェクトを追え!!
当社で試行錯誤して3年にわたって取り組んだ車エビ養殖プロジェクトについてご紹介します!
実は東海理研では車エビの養殖に2020年から3年3クール挑戦しておりました。
単に事業拡大を狙ったわけではありません。
課題①日本が迎える高齢化社会に雇用を提供する
課題②少子化によって廃校になった建物の再利用
そんな要望へのソリューションの一つとして実験的に取り組みました。
加えて板金・IoTの強みを活かすことも忘れてはいけません。
4メートルもの円形水槽の内外枠等、できる限り板金加工はお手製。
また、監視カメラや各種センサーを設置し、どこからでも
車エビの様子・水槽の水温等をリアルタイムでチェックできるようにしました。
場所は板取中学校が2016年に統合して閉校となったため
使用されなくなった給食センターです。
まずは上から見たイメージ図
4メートルの円形の水槽が中央に設置されて
その付近に水質を一定に保たれるろ過装置が並んでいます。
これが実際の写真です。
ここで、3年間の養殖の成績を振り返ってみましょう。
1年目・・・失敗 3万匹スタート、全て失う
2年目・・・失敗 3千匹スタート、全て失う
そして3年目。
関市との契約上、旧給食センターを借りることができる最後の年。
3クール目の挑戦となります!!
それでは早速車エビの成長の様子を見ていきましょう。
2022/11/15
はるばる鹿児島県から稚エビが5000匹やってきました。
稚エビの大きさは1.5cm
2023/3/7(4ヶ月目) 5~8cm
2023/5/8(6ヶ月目)
同じく2023年5月
ここでまさかの事態が発生してしまいました。
清掃中に誤って水温を冷却するスイッチが切断
結果百匹あまりの車エビが死んでしまいました・・・。
うっかりから繋がる事の重大さを改めて思い知ることになりました。
時は過ぎて8月。(9ヶ月目)
車エビたちもすっかり大きくなりました。(体長14~17cm)
1年目、2年目の失敗で諦めてしまうのではなく
3度目の正直ということで及第まで踏ん張れたところに
東海理研の「これで良いか」の精神が報われた成果だと感じました。
まずはチャレンジしたことをやり抜くべく
3年間毎日毎日コツコツと努力し、設備協力・開発協力をして下さった
社長を始めプロジェクトのメンバーに心からの敬意を表し、
沢山の車エビさんに「ごめんなさい」の気持ちを込めながら
9月15日には成長した540匹の炭焼き車エビパーティを社員全員で盛り上がりました!!
車エビ養殖のスタンダードは海に面しているエリアであること、ですが
内陸の岐阜県でも可能性はゼロでないということ。
また、エビ特有の共食い問題の解決等が新しい発見です。
しかし、この間死滅させてしまった稚エビ37460匹。
年間を通した冷暖房による温度管理の徹底。
生き物であるから当然、毎日の清掃・餌やり(往復60km)。
これに伴う環境問題などクリアするには問題が山積しています。
高齢化社会の雇用を提供すること、廃校の建物を再利用すること
という当初の課題は諦めることなく別の形で実現するべく、暗中模索して参ります。
Written by 製造部